過労死の労災件数は増加している

脳・心臓疾患、精神障害ともに労災請求件数・支給決定件数が前年より増加しています。
上司や職場の管理職と経営者には一層の未然防止が求められています。

脳・心臓疾患

請求件数は前年度比50件の増加。
支給決定件数は前年度比22件の増加。

令和4年度の特長(支給決定事案)
◆多い業種(多い順)・・・「運輸業、郵便業」「建設業」「卸売業、小売業」
◆多い年齢(多い順)・・・「50~59歳」「40~49歳」「60歳以上」
◆時間外労働(多い順)・・「60以上80時間未満」※「80以上100時間未満」「100以上120時間未満」
 
※時間外労働60以上80時間未満は、労働時間以外の負荷要因を含め業務上疾病であると判断されました。

精神障害

パワーハラスメントと長時間労働が問題。

請求件数は前年度比337件の増加。
支給決定件数は前年度比81件の増加。

令和4年度の特長(支給決定事案)
◆多い業種(多い順)・・・「医療、福祉」「製造業」「卸売業、小売業」
◆多い年齢(多い順)・・・「40~49歳」「20~29歳」「30~39歳」
◆出来事(多い順)・・・・「パワーハラスメントを受けた」「悲惨な事故や災害の体験、目撃」
             「仕事内容・仕事量の大きな変化があった」

※「出来事」とは精神障害の発病に関与したと考えられる事象の心理的負荷の強度を評価するために、
  認定基準において、一定の事象を類型化したものです。